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2015/04/05

戸車修理について知っている少しのこと

納品が終わったのでたまには家の主っぽいことを。

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ミドリカワ書房のアー写でもお馴染みのこの玄関。玄関は昔ながらのガラスの引き戸なのですが、これがガラスのせいで戸そのものの重量がかなりあります。
そのせいで、汎用の戸車を使うとあっという間に逝かれます。前回直してからせいぜい3年、また動きが渋く、というか外れてしまうようになりました。

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今回は戸車ではなくレールの方。築80年ともなると、木材そのものが痩せてきてしまいます。木の年輪部分は堅く、それ以外は柔らかいので、その柔らかい部分が先に痩せます。レールが堅い部分に乗っている部分と、それ以外の部分で凹凸が出来てしまい、それで傾いてしまっております。

まずはレールを外してその部分を平坦に鉋掛けをします。ところがこうした場所は、だいたい、レールを止める釘が大量に折れて刺さってまして、一筋縄ではいきません。まずは釘を抜く所から。こういう箇所は真鍮などの錆びない柔らかい釘を使ってくれればありがたいんですが、祖父や誰かの手直しの跡が数限りなく残っておりまして、鉄釘を使い、当然錆びて頭が腐り、結果レールが外れてしまいます。出入口の端側には6本も刺さっておりました。

釘を抜いてからようやく鉋掛け。それでもまだ釘が残っているかもしれませんので慎重に。刃を欠くと研ぎ直しに半日潰れます。

レーザーなどを使って、簡易的ですがチェックしながら平坦になったところでレールを打ち込みます。レールにも色々種類があって、昔ながらの甲丸を使っていますが、こうした木部に、重量のある戸に使う場合は、中が空洞になっているタイプはNGです。あっという間に痩せた部分に食い込んでレールが傾きます。ルーターなども持っているので、溝を掘ってV字レールを埋め込んでも良いのですが、それはまた今度。レールの上に釘の段差が出ない、Ω字型のレールを探したのですが、どうも商品名が判らず、入手困難だったので普通の甲丸を使っています。

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今回の作業は、片側のレールのみ土台を平坦にしました。レールそのものの高さが変わってしまうので、高さ調整式の戸車を使わないと、鍵穴が合わなくなってしまいます。

というわけで高さ調整式の戸車。嵌め込み部分が今までの76mm幅から81mmに広がったので戸のほうも蚤で溝を広げます。幾度もの戸車交換で脆くなった古い木材を、ルーターで精密に削るような技量はアリマセン。刻むというより蚤で削っては掻い出すような作業になります。戸車に付属でネジなども付いてきますが、もうそんなものがシッカリと利く状態ではないので、戸車の形にきっちり掘って、そこにはめ込む事を優先します。

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上が汎用戸車、下が高さ調整式戸車。そして叔父の自作工具箱は蚤と鉋が山ほど。一応全部研いであります。ちなみに上の方の写真に写り込んでる青いブリキの工具箱は中学生の時に自分で作ったもの。今はヤットコや金工道具が詰め込まれています。結城先生、俺、未だにハンダ付けが苦手です。

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Ω式のレールが欲しい、と思うのはこの作業があるから。打ち込んだ真鍮ノ釘の頭を、叩いてレールの形に潰していきます。そうしないと戸車が乗るたびに引っかかりますし、カタンカタン煩いのですが、Ω字レールなら、下の_ _部分に釘が打てて楽。まあこれもいずれ。※ノイズレスレールと言うそうです。一間分が1900円、この手間を考えたら手頃なお値段です。

漫画「サザエさん」に、夜遅く帰宅した家人が、普段から立て付けが悪くガタピシ言う玄関をいつも通り力いっぱいに開けたところ、せっかく直したばかりの玄関戸を粉砕してしまうというエピソードがありましたが、本当にそれが起きそうな感じになりました。修理が終わったのですが、何ということか、ネコでも簡単に開けられるようになってしまい、悩みの種は尽きません。

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